京大生による京都探訪記

京都大学発の農業ベンチャー「smile(すみれ)」インターン生によるブログ。 京都の歴史や京都大学にまつわることからsmileのことまで、ざっくばらんに皆さまにお届けしていきます

天皇の別荘?京都・修学院離宮に行ってみた(前編)

こんにちは!!

どうも!連日のワールドカップ観戦で寝不足のNaokiです!東京はもう梅雨が明けたみたいですね。今年は例年より雨が少なかったような気がしています。これからどんどん暑くなりますが、皆さんも健康には夏バテや熱中症には気を付けてくださいね。

 

そんな暑い中、6月24日の日曜日に私たちは京都・修学院離宮というところに行ってきました!

Twitter等を見て頂いている方からすればもはや何回目の登場かわからない修学院離宮という名前ですが、そもそも修学院離宮って何なんだ?という人も多いと思います。

そこで今日は、修学院離宮とはどんなところで、どうやったら行けるのかなど、私たちが撮ってきた写真と一緒に詳しく説明するので是非とも最後まで読んで頂ければと思います!

修学院離宮ってなに?

そもそも離宮とは、皇居や王宮以外に設けられた宮殿を指します。

わかりやすいく言うと昔の天皇や上皇の別荘のようなもので、宮内庁によって管理され現存している離宮は修学院離宮の他は、同じ京都の桂離宮しかありません。

 

修学院離宮は、“17世紀中頃、後水尾天皇によって造営されたもので、上・中・下の3つの離宮からなり、借景の手法を取り入れた庭園として我が国を代表するものです”(宮内庁京都事務所によって配布されたパンフレットより)

 

江戸時代の初期、江戸幕府との権力争いを経て上皇となり院政を開始した後水尾天皇は学問や芸術に傾倒するようになると、60歳になって修学院離宮の造営されると85歳で崩御されるまで70回以上も離宮を訪れられ、その完成に尽力されました。

修学院離宮は、比叡山などの背後の山々や広大な田畑の景観を取り入れた簡素ながらも開放的な造りが特徴です。

甲子園15個分(16万5000坪)もの敷地の中には上・中・下三つの離宮が高低立体的に配置されておりそれぞれ異なる景観を楽しむことが出来ます。

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修学院離宮全体の略図です。http://www.kunaicho.go.jp/about/shisetsu/kyoto/syugakuin-map.html

 

京都市の中心部から自転車で20分以内(また後程アクセスや観覧方法については記述しますが、これは僕たち貧乏学生が自転車で行った時の記録で、坂道が多いのでタクシーやバス・電車で行かれることをおすすめします笑)の場所にありながら、自然豊かで昔ながらの田園風景を色濃く残しているのが修学院離宮なのです!

 

次の章からは、実際に離宮の中を見学したときの写真も併せて離宮内部の造り紹介します。

 

見学開始!まるで天皇になった気分

修学院離宮の見学はまず、参観者出入口近くの参観者休憩所からスタートして御幸門(みゆきもん)に向かいます。

御幸とは天皇・上皇・法王・女院などの外出のことで、見学では実際に後水尾上皇も通った御幸門を通って下離宮に入ります。後水尾上皇の好みであった花菱紋は離宮のあちらこちらにあしらわれており、御幸門にもこれを見ることが出来ます。

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他の見学の方々と一緒に御幸門をくぐって下離宮内部に入ります。

 

上・中・下ある離宮のなかで、下離宮は移動をしてきた天皇や上皇の休憩場所としての役割を持っています。ここからは京都の街並みを見下ろすことは出来ず、見上げる山々の景色を楽しみ下離宮を経て向かう上離宮への期待を膨らませることの出来るような工夫がなされているのです。

 

そして御幸門から少し進むと寿月観という建物の前に出ます。この寿月観は江戸時代末に修繕されたものですが、一の間には後水尾上皇直筆の「寿月観」という額が掲げられています。今はなき彎曲閣と共に、離宮にいらした人々に相当なもてなしが出来たと言われています。

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寿月観の様子。奥に見える「寿月観」の文字は後水尾上皇の真筆。

 

そして御幸門から相対する位置にある東門をでると視界が大きく開け、修学院離宮内の綺麗な棚田や比叡山などの雄大な山々が視界に入ってくるのです。

そして見学では、田んぼの間にある松並木を抜けて、中離宮と上離宮に向かっていきます。

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松並木。両側には田んぼが広がっています。この日はよく晴れてとても暑かったです。

 

次回は、「恋敗れる?京都・修学院離宮に行ってみた(中編)」

お読み頂きありがとうございました!

これからは、一週間に一回から二回更新して行きますのでよろしくお願いします!!

この修学院離宮シリーズは全三編に分けてお送りする予定で、次回は中離宮と上離宮を中心にお送りします。